FC2ブログ

寺社めぐり 1 青梅市沢井・二俣尾地区

寺社めぐり 1 青梅市沢井・二俣尾地区 

 昨年12月8日、JR青梅線御嶽駅で下車。ハイキングコース「ふれあいの道」を歩く。惣岳から流れる谷川に沿い、急斜面の道路を登る。岩を屋根にした路傍の地蔵堂(写真)が面白い。

     地蔵堂

更に坂道を登って着いたのが「青渭神社」(写真)。青梅街道から数100mの高さに建つのは拝殿。本殿は更に山上の惣岳山(標高756m)の山頂に建っているので、今回は拝殿のみの参拝とした。

     青渭神社

木立に囲まれたとても雰囲気のよい神社。祭神は大国主命。本殿前に真名井(青渭ノ井とも)と称す霊泉があり、その泉が社名の起りと伝えられる。神社の創立は第10代崇神天皇の御代とされ、901~23年に編纂された延喜式神名帳に載せられた「式内社」である。931~37年源経基が社殿を造営したと伝えられ「建武4年(1337年)」の年号が記された板碑がある。 その後、青梅地方を統括した三田氏、小田原の北条氏、徳川幕府に崇敬されてきた、沢井地区の総鎮守。本殿は1845年造営され、拝殿は1934年改築された。
同名の青渭神社は稲城市と調布市にも存在し、いずれも式内社である。但しこの二社の祭神は青渭神であり、青渭神は水神と考えられているので、沢井青渭神社を含めて、水に関係深い神社であることが分る。 


「ふれあいの道」を青梅駅方面に向かって歩くと、沢井駅裏に建つ「雲慶院」(写真)に着く。境内に心和む如意輪観音像(写真)があった。

     雲慶院

     如意輪観音


深い渓谷をなす多摩川の河岸段丘に建ち、背後の斜面に広大な墓地をもつ寺院。「大平山雲慶院」と号する曹洞宗の寺院。青梅市内で随一の名刹「天寧寺」(写真)の六世九山整重の開山、野村豊後守髙貞の開基と伝わる。高貞は北条氏康に仕え、当地に草庵を構え隠栖したと伝わる。寺院の本尊は釈迦如来。奥多摩新八十八ヶ所霊場の七十一札所。

     天寧寺山門

     天寧寺法堂


 青梅市から更に分け入った山中に、御嶽神社、青渭神社などが建っているのは、この地が昔から畑作に不適であるため、畑作・林業を生業とするかなりの人々が生活していたことが偲ばれる。そのような土地を歩き、その土地に住む人々の過去に思いをはせるのが、私の寺社めぐりである。

沢井地区を通り抜けて二俣尾地区に入り、二俣尾駅近くの名刹「海禅寺」(写真)に着く。

     海禅寺

海禅寺は「瑞龍山海禅寺」と号す曹洞宗の寺院。1460~65年、この地に草庵が建てられたことに始まり、中世青梅市一帯を支配していた三田氏の菩提寺として、1532~54年に
三田綱秀により再興された。その後、海禅寺の裏山の辛垣城に拠っていた三田氏が、八王子(滝山城)の北条氏照により滅ぼされた際に全山焼失。しかし徳川の世になると寺領15石を拝領し海禅寺は栄えた。
1612年建立の総門(写真)は威厳に満ちており、石段の上に建つ1793年建立の山門と石垣(写真)は、戦国時代の山城を彷彿させる。本堂(上に掲載した写真)は30年前に焼失し、20年前に元禄時代からの前本堂を復元し再建されたもの。

     総門

     山門・石垣


境内には滅亡した三田氏の供養塔(写真)がひっそりと建ち、青梅の栄枯盛衰を物語っている。

     三田氏供養塔

青梅市には天寧寺を始めとする曹洞宗の寺院がとても多い。鎌倉時代に起こった禅宗の中で臨済宗は中央政権に入り込み、曹洞宗は地方政権や豪族に普及して行ったとされる。従って地方豪族の三田氏が曹洞宗に帰依したことから、青梅市に曹洞宗の寺院が普及して行ったことがうかがわれる。
歩く途中「軍畑駅」を通過した。軍畑(いくさばた)とは興味深い地名であり、この地で三田氏と北条氏の合戦が行われたことを意味するのではなかろうか。三田氏の本拠は青梅駅近くの「勝沼城」であるが、北条軍に攻められて勝沼城を退き、辛垣城のあるこの地で踏みとどまり、北条軍と最後の決戦をしたものと思われる。
「むざんやな かぶとのしたの きりぎりす」 が思い出される。

青梅市には寺社が多く、私がめぐった寺社だけでも108社を数える。これは東大和市の18社。東村山市の24社。武蔵村山市の28社。立川市の19社、小平市の20社に比べると青梅市の寺社の多さがよく分かる。 青梅市は弥生時代から稲作が盛んで、農耕型の集落が形成された。更に平安時代には武蔵国府造営のための用材供給地として集落が拡大し、天寧寺、塩船観音寺、住吉神社、武蔵御嶽神社などの創建・再興に力を注いだのが原因と思われる。 徳川時代は幕府の直割地として、石灰・木材・織物の産業が活況を極め
「江戸市場に最も近い産地」として発展したとされる。

私の青梅市寺社めぐりも10回を超え、あと2,3回で「青梅寺社めぐりを完結」しそうである。手持ちの昭文社刊「東京多摩マップ」に記載されている寺社マークの寺社を、ひとつひとつ参拝するのが私の趣味。5年前にスタートして、今回で訪ねた寺社が1896社となった。目標の2000社詣でまでもう少し。来年には目標達成としたいものである。

                                        以上
スポンサーサイト



コメントの投稿

非公開コメント

お目出度う御座います

 待望のアップ、お目出度う御座います。いつ訪ねても趣のある青梅の寺社、これからを楽しみにしています。三田氏の供養塔、最後まで氏照に従わず、辛垣城に籠もっただけに、特別の思い入れがあります。
 狭山丘陵ぐるっとも御願いします。野火止用水
プロフィール

リンおじい

Author:リンおじい
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR